カイユのファルシ


雪は融けましたが、まだまだ寒いですね。

岐阜市のフレンチ「LA CACHETTE ラ・カシェット」のコンシェルジュの小山です。

先日、入荷した食材を使った料理が出来ました。

「ヴァンデ産 カイユのファルシ ~ソース・ムータルドヴェール~」です。

カイユのファルシ
カイユのファルシ

「カイユ (caille) 」 とはフランス語で「ウズラ」 のことです。

あまり食材としては日本で馴染みのないカイユですが、フランスではポピュラーな家禽(飼育されている鳥)です。

産地のヴァンデ県はフランスで一番長い川・ロワール川の河口の少し南に位置し、大西洋に面した気候の穏やかな地域です。

育てられたカイユはエトフェという方法で屠殺し、頭と内臓をとったあと、腕と脚の骨だけ残して骨を全て抜き、袋状になった身の中へ詰め物をしていきます。

写真では半分に切られていますが、小さい首から身の内側に包丁を入れて最低限の皮と筋だけを切り、骨を抜いていく非常に手間のかかる料理です。

(エトフェとはもともと家禽を窒息させる屠殺方法でした。今は針を首にさして仮死状態にしてから屠殺しているそうです。

その後、あえて血を抜かずに、肉に血を残した状態で出荷されます。この血が、焼いたときに旨味に変わります。)

そして詰め物をする料理のことをファルシ(ファルス)といいます。歴史は古く、古代ローマ時代、ジビエ(野性の鳥獣)で作っていた記録が残っています。一般的に詰め物には、刻んだりペースト状にした肉・野菜、香辛料、豆、穀物が使われます。

当店でのその詰め物の中身は、

豚挽き肉

鶏レバー

キノコのデュクセル(味をつけて炒めてから、包丁で叩いてペースト状にしたもの)

エシャロットのみじん切り

を混ぜたものです。これらをカイユの身に詰め、火を通していきます。

 

ソースはマディラ酒という、ポルトガル産の酒精強化ワインをベースに、グリーンマスタードを加えたソースです。

もちろんアルコールは熱で飛んでいますので、お酒の飲めない方でも全く大丈夫です。

 

ファルシと甘めのマディラ酒がややあっさりとしたカイユに深みを持たせると同時に、マスタードがピリッと効いて口の中をモッタリさせずに〆てくれます。

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